ワインの保管はどんな注意が必要なのか、どんな保管方法があるのか、よくわからない方も多いかと思います。ワインの保管の際にどんなことに注意した方が良いのか、保管場所はどのようなものがあるかを説明します。
ワインの保管で注意すること
温度の上下
温度が頻繁に上下するような環境はワインの保管に適しません。飲むときに氷水で冷やしたり、買ってきてセラーに入れる程度なら問題ありませんが、急激な温度変化を繰り返すとワインは劣化してしまいます。
何日も時間をかけてゆったりとした温度の変化であれば影響はありませんが、一日の中で10℃以上の変化があるような場所は避けた方が良いです。
一概に何℃の変化という事は言えませんが、昼間と夜の温度変化の影響を受けるようなところは適しません。
割と誤解されているところで、低い温度でないと良くないと思われがちですが、0℃以上、30℃以下で一定した温度であれば大丈夫です。ちなみに温度が低いと熟成が進みにくくなります。
光や直射日光
強い光や直射日光が当たる場所も避けましょう。屋外や窓際はもちろん、蛍光灯の下なども避けた方が良いです。明るい場所で保管するときは新聞紙などででくるんだり、箱に入れるなど、光を遮る工夫をしましょう。
振動
振動の多い場所も避けましょう。常に振動がある場所でワインを保管することは少ないと思いますが、買ったワインを持ち帰るときなどは、なるべく振動の少ないように持ち帰りましょう。
ワインの保管場所
避けた方が良い場所
冷蔵庫
冷蔵庫は頻繁に開け閉めするので、意外と温度変化と振動があります。また、冷蔵庫内は乾燥しているので、コルクが乾きやすくなります。飲む直前に冷やすときくらいで、冷蔵庫で長く保管することはやめた方が良いです。
リビングなどの部屋
特に夏場は昼間と夜の温度差があり、また、エアコンのオンオフによる変化も激しいです。日常生活している部屋にそのまま置きっ放しにはしない方が良いでしょう。
お店などでも、カウンターに並べてあったり、ホールの棚に並べていたりするお店がありますが、閉店後はエアコンを止めるでしょうし、店内の照明もそのまま当たりますので、ワインにこだわりないんだなと思ってしまいます。
保管に適した場所
ワインセラー
ワインセラーにも種類があり、1万円程度から買える低価格なペルチェ方式や、気化熱によって冷却する熱吸収式、冷蔵庫と同じコンプレッサー式などがあります。
ペルチェ方式は私も使っていますが、温度調節能力は一番低いです。部屋の温度が高すぎると設定温度まで冷えにくく、低すぎると釣られて温度が下がりすぎます。何年も熟成させるという場合には向きませんが、部屋に置いておくよりは温度変化は少ないので、入門向けとしては良いと思います。周囲の温度が低いときにセラー内を温めて温度調節するものもあるようです。
コンプレッサー式は一番冷却能力が高く、長期保存にも向きますが、セラーの大きさは比較的大きくなるので、置き場所があればこれが一番オススメではあります。庫内は乾燥するので、水を入れて使うものが多いようです。
熱吸収式は中間的な冷却能力で、音が静かなのが特長です。
床下収納
床下収納は夏場でも涼しく、温度の急激な変化は無いのでワインの保管には適しています。
押し入れ
押し入れも比較的温度変化の少ない場所です。段ボール箱に入れ、そこそこ良い状態で保管できるでしょう。
近くのワインショップ
ショップによっては、有料でワインの保管をしてくれるショップもあります。生れ年のワインを何年か後に飲みたいなどの場合には自宅で保管するよりも安心して良い状態で保管できます。長期保管の必要がある場合は検討してみても良いでしょう。